配当金は、株主優待のように「株式を保有することで継続的に得られるリターンの1つ」です。
配当金の獲得を狙った株式運用では、こまめに売買を繰り返す高度なトレードは必要ありません。
「ほったらかし」に近い状態でもリターンを得られるため、本業の合間に取り組む資産運用としてピッタリです。
このページでは、配当金の基礎知識を詳しく説明していきますね。
配当金とは何?
配当金は、企業から投資家に分配されるお金のことです。
企業が自社に投資してくれている投資家に対して、利益の一部を還元する「配当」を行います。このとき還元されるお金を配当金と呼ぶのです。
分配される金額は「1株あたり〇〇円」といった方式で決まり、投資家は保有株数に応じた配当金を受け取れます。
株式の売買によって得られるキャピタルゲイン(売買差益)とは違い、配当金は株式を保有することで安定的に得られるインカムゲインです。
- キャピタルゲイン:資産の売却により得られる利益
- インカムゲイン:資産の保有により継続的に受け取れる利益
資産売却のタイミングを見極める必要がなく、株価を毎日チェックする手間も、短期的な値動きに一喜一憂することもありません。
そのため、配当金の獲得を狙った株式投資は「株式市場の分析に時間を割けない人」に合った選択肢だといえます。
配当金がもらえる仕組みと流れについて
配当金がもらえるまでの流れは、おおよそ以下の通りです。
- 投資家が企業に投資して株式を保有する
- 株主となったまま「権利確定日」を迎える
- 企業は利益の一部を投資家(株主)に分配する
- 投資家は保有株数に応じて配当金を受け取れる
株式投資というと、株式を安く買い、高く売ることを想像しますよね。
しかし、配当金の獲得を目的とする場合、保有している株式を売却することなく利益を得られます。
「1株あたりの配当金額×保有株数」の計算式をもとに得られる配当金額が決まるため、売却を想定して安く株式を買うことが必須ではなくなるのです。
たとえば、1株あたりの配当金額が20円である場合、もらえる配当金は保有株数によって以下のように変わります。
保有株数(持っている株式の数) | もらえる配当金 |
---|---|
100株 | 2,000円 |
500株 | 10,000円 |
2,500株 | 50,000円 |
1株あたりの配当金額が100円なら、上記の「もらえる配当金」はそれぞれ5倍の金額になります。
ですから、投資先企業の株価だけでなく、投資先企業が1株あたりいくらの配当金額を設定しているのか確認することも重要ですよ。
知っておきたい配当金の注意点
1株あたりの配当金は企業によって異なり、そもそも配当金を設けていない企業もあります。
また、前年まで配当金を分配していた企業が、業績不振により「減配」や「無配」といった選択を講じることもあります。
- 減配:配当金を前年より減らすこと
- 無配:配当金を分配しないこと
企業の利益が増えれば、配当金額が増える「増配」も期待できるのですが、あくまで配当金額は常に一定ではないのだと覚えておいてください。
なお、ゆうはいのデータベースに登録されている企業のうち、配当金が設けられている企業は詳細ページに「1株あたりの配当金」や「配当時期」を記載しています。
配当の情報を調べるときは、ぜひ参考にしてくださいね。
配当金がもらえるタイミング
配当の条件は決算後の株主総会により決定されるため、投資先の企業によって配当金をもらえるタイミングは変わります。
また、年1回の配当を行う企業もあれば、年2回の配当を行う企業もあるため、投資する企業の配当時期は事前に調べておきましょう。
どのような場合においても「権利確定日」に株主名簿に株主として記載されていなければ、配当金をもらえない点に注意してください。
配当金をもらうなら証券口座が必要
配当金の獲得を狙って株式投資を始める場合、証券口座が必要になります。
銀行口座を「お金を預ける口座」とするなら、証券口座は「株式を預ける口座」です。
証券口座はいろいろ種類があるものの、配当金を狙った投資なら、ズバリ手数料が安いネット証券(オンライン上で口座開設できる証券会社)がおすすめですよ。
無料で開設できる、ゆうはいが推薦する証券会社はこちらの記事で紹介しています。
配当金を詳しく知るのにおすすめの本
配当金についてより詳しく知りたい場合は、株に関する書籍もおすすめです。
気になる本があれば目を通してみると、より配当金のことが理解できますよ。