増配とは?会社が配当金を増やす理由を解説

増配とは、会社が株主に支払う配当金を増やすことです。

一般的に増配は会社が業績好調であるときに実施されるため、投資先の良し悪しを判断するポイントともいえます。

このページでは、増配の基礎知識を詳しく説明していきますね。

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増配とは?

増配(ぞうはい)とは、会社が株主に支払う配当金を増やすことです。

配当金は会社の利益から捻出されるため、増配は「会社の業績が好調」であることのあらわれです。そのため、増配する会社は注目されて投資が盛んになり、株価が上がる傾向にあります。

普通配当へ記念配当や特別配当が加算される「一時的な増配」もあるため、増配をきっかけに投資を検討する場合には、増配が一時的なものか継続的なものか確認することをおすすめします。

配当の種類一覧

配当の種類概要
普通配当会社から株主に支払われる一般的な配当
記念配当創立○○周年、上場○○周年などの記念として、普通配当へ一時的に加算される配当
特別配当業績好調や特別利益の発生を理由に、普通配当へ一時的に加算される配当

連続増配とは?

連続増配とは、複数年にわたり増配することです。

長期的に業績を伸ばしている会社でなければ連続増配はできないため、継続的な増配は優良企業であることの証明ともいえるでしょう。

また、複数年にわたり増配している株式銘柄を「連続増配銘柄」と呼びます。

毎年リターンが大きくなる投資先は魅力的であるため、連続増配銘柄は買われやすく、増配が継続されるあいだ株価は上昇の方向へ向かうことが多いです。

日本の連続増配銘柄

以下の銘柄は、20年以上増配を続けている日本の代表的な連続増配銘柄です。

日本の代表的な連続増配銘柄どんな会社なの?
花王(4452)洗剤や入浴剤などの日用品、化粧品などの開発・販売を行う会社
SPK(7466)自動車補修部品や産業車両部品(建機・産機・農機)を取り扱う会社
三菱HCキャピタル(8593)物件のリース・割賦販売、ファイナンス業務を行う会社
小林製薬(4967)医薬品や衛生雑貨の開発・販売を行う会社
トランコム(9058)物流センター構築運営サービス、輸送マッチング、人材派遣サービスなどを展開する会社
※2021年4月時点の情報です。

景気や流行に左右されやすい事業を展開している場合、利益が安定せず長期的に増配することは難しいですから、連続増配銘柄に該当する会社は「堅実な事業」を展開していると判断できます。

配当金の獲得を狙った株式運用は、長期的な株式保有により継続してリターンを得ることが基本であるため、連続増配銘柄に該当するか否かは大切な判断材料の1つです。

増配する会社の特徴

増配が期待できる会社の特徴はいくつかありますが、簡単に確認できるものは以下の2つです。

  • 事業内容が景気や流行に左右されづらい
  • 配当性向が低い水準にある

人々の生活に不可欠な商品・サービスを提供する会社ほど、景気や流行に左右されず安定して収益を得られます。先ほどご紹介した「日本の連続増配銘柄」も、それぞれ日用品や不動産、自動車補修部品や医薬品などの開発・販売を事業としている会社が多いです。

安定的な配当収入を目指すなら、投資先の会社がどのような事業を収益の要としているのか、一度確認しておくことをおすすめします。

また「配当を増やせる余力」ともいえる配当性向にも注目しましょう。

たとえば配当性向が80%であれば、会社は利益の80%を配当として株主に支払っていることになります。利益以上の金額を株主に支払うことは難しいですから、この会社はどれだけ配当を増やしたとしても20%が限度です。

以上を考慮すると、売上高が減少傾向になっており、配当性向が高水準にある会社は減配が懸念されます。

用語概要
当期純利益会社の売上から諸経費や税金を差し引いた実質的な利益
配当性向会社が当期純利益の何パーセントを配当に充てているのか示す指標

なお、日本企業の配当性向は以下のような分布になっているため、配当性向を参照するときは「20%以上30%未満」を1つの目安としてみてくださいね。

配当性向の平均
出典:生命保険協会「株式価値向上に向けた取り組みについて

さいごに

ゆうはいでは、株主優待や配当金を狙った株式投資を応援しています。

また、ゆうはいの運営者が獲得した配当金の履歴は「配当金生活への道」のページにまとめています。

運営者がどのような投資先を選んでおり、どれくらいの配当金を得ているのか気になるならチェックしてみてくださいね。

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